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持ちペラ制度とは?内容や廃止の理由について詳しく解説!

持ちペラ制度
競艇基礎情報/攻略法

みなさんは、持ちペラ制度という言葉を聞いたことはありますか?

持ちペラ制度とは、競艇においてかつてまで定められていたルールの一種なのですが、現在では廃止されています。

競艇とは、6艇のボートが水上で激しいレースを繰り広げ、順位がつけられる戦いです。

順位に応じて賞金が与えられ、予想する側も着順を予想し見事的中すれば払戻金を手にすることができます。

選手たちは、コースの形状や水質を研究し、アツいレースを繰り広げます。

また、競艇の選手たちが勝つための行なっていたこととして、自分のペラを改造するという点です。

現在では廃止されましたが、以前まではレースで使用するペラを自分で改造し、それを使ってレースを行なうことが許されていました。

高性能なペラを使えば使うほど、勝てる確率は上がるため、選手たちは一生懸命ペラの研究をしていました。

では、なぜその持ちペラ制度は廃止されてしまったのでしょうか。

また、そもそも持ちペラ制度とは何なのでしょうか。

そこで本記事では、持ちペラ制度について興味があるという人向けに、持ちペラ制度とはなにか、なぜ廃止になってしまったのか、持ちペラ制度の廃止によって選手やファンにはどのような影響が出たのかについて紹介していきます。

持ちペラ制度に興味がある人は、ぜひチェックしてみてください。

以下の記事では、競艇のプロペラについて詳しく紹介しているので、気になる人はぜひチェックしてみてください。

プロペラの回転が競艇の命!キャビると勝敗は一気に変わってしまう事実!

ペラとは何か

持ちペラ制度

はじめに、競艇でよく耳にする『ペラ』とは何なのかについて紹介してきます。

競艇におけるペラとは、プロペラを略して使っている言葉で、みなさんプロペラのことを言っています。

競艇のプロペラとは、非常に重要な役割を担っており、ボートの心臓部分ともいわれています。

ほんの少しの調整によってボートの性能が変わってしまうということもあり、選手にとってはプロペラの調整が命取りとなります。

レースが行なわれる競艇場の水質や、その日の予想される天候、また選手の体重などによってもプロペラの調整方法は異なり、選手には緻密な技術が求められています。

持ちペラ制度とは何か?詳しく解説

持ちペラ制度

次に、持ちペラ制度とはどのような制度なのかについて詳しく紹介していきます。

持ちペラ制度とは

持ちペラ制度とは、1988年に制定された競艇界におけるルールです。

競艇のレースで使用するプロペラを、選手それぞれが自前で準備し使用するというのが持ちペラ制度のルールとなります。

つまり、選手自らがプロペラの調達、調整を行ない、実際にそれをレースで使用するということになります。

弱いペラでも調整次第で最強のペラに!

持ちペラ制度の制定によって、弱いペラでも選手の調整次第で抜群の強さを誇る最強ペラを作り出すことが可能となります。

実際に行なわれるレースには、1試合で5枚までのペラを持ち込むことが許されており、その時の状態や状況により1番相性の良いペラを使用することができます。

およそ20年前に廃止された持ちペラ制度

持ち込んだペラによってレース結果を大きく左右する持ちペラ制度ですが、実はいまからおよそ20年前の2012年4月に廃止されてしまいました。

2012年4月以降は、競艇場が所有しているモーターやプロペラを選手全員が使用するルールとなり、モーターやプロペラによる選手の差があまり出ないという流れになっています。

以下の記事では、競艇のモーターについて詳しく紹介しているので、気になる人はぜひチェックしてみてください。

競艇のモーターの見方とは?絶対知っておきたい3つのポイントを紹介

最強のペラを作るには!?ポイントを紹介

持ちペラ制度

次に、最強のペラを作るにはどうしたら良いのか、選手たちはどのようにして持ちペラを製作していたのかについて紹介していきます。

選手たちがどのようにしてペラの調整を行なっていたのか気になる人は、ぜひチェックしてみてください。

基本的には選手自らペラの調整を行なう

持ちペラ制度が適用されていたおよそ20年ほど前までは、レースに出走する選手自らが基本的には自分の使用するペラの調整を行なっていました。

1つのレースにつき5枚までのペラが持ち込めたため、性能の異なる5つのペラ作りに選手たちは励んでいたのです。

レースの順位はペラで決まる、といっても過言ではないほど競艇においてペラの存在は重要なため、選手たちはレースに出走している時以外は、朝から晩までペラの研究、制作に没頭していたといわれています。

上級のレーサーは専門業者に委託していた

上記のように、ペラの製作には非常に長い時間、そして豊富な知識や経験が必要となります。

そのため、基本的には自分でペラの調整を行なうのですが、中にはペラ制作の専門業者にペラの製作を委託していた選手もいました。

しかし、当たり前ですが専門業者に委託するのにもお金がかかるため、他人に頼めるのはA1級のレーサーなどの実力と資金力を兼ね備えている選手に限られていました。

ペラグループを結成している選手も!

最強のプロペラを作るには膨大な時間と知識が必要になります。

資金力がなければ人に頼むこともできず、自分1人で解決するしか方法はないと思われていました。

しかし、最強のペラを作りたいのは全選手共通の認識で、誰もが最強のペラを欲しがっています。

そうしたことから作り出されたのが、ペラグループです。

欲しいペラの基準が似たもの同士や、もともと交流があった同士など、競艇選手同士が結束しペラグループというチームを作り、グループで同じペラを作るという風習がスタートしました。

選手同士で意見交換をしながらペラの研究を行なうことにより、効率がアップし、いままでよりもさらに高性能なペラが短期間により製作することが可能になりました。

競艇界の師弟関係も持ちペラ制度の名残から来ている

少し話は逸れてしまいますが、競艇界には派閥や師弟関係が存在しています。

持ちペラ制度が廃止された今でも、師匠関係の風習は継続されており、同じ支部の選手で憧れの選手などに弟子入りし、競艇のことや私生活のことでさまざまな教えを受けています。

競艇界における師弟関係は、元を辿るとこの持ちペラ制度によるペラグループの名残が残っているのかもしれません。

以下の記事では、競艇の師弟関係について紹介しているので、気になる人はぜひチェックしてみてください。

競艇選手にも派閥は存在する?各選手の師弟関係を一挙紹介!

持ちペラ制度の廃止について詳しく解説

持ちペラ制度

次に、廃止となってしまった持ちペラ制度について、なぜ廃止になってしまったのか、廃止になった理由などについて詳しく解説していきます。

持ちペラ制度の廃止の理由について気になる人は、ぜひチェックしてみてください。

2012年4月に持ちペラ制度は廃止

上記でも申し上げた通り、持ちペラ制度は2012年の4月に廃止されています。

協会からの発表によると『選手の持ちペラ制度は、選手のプロペラ修整具術工場により迫力あるレースの具現化に寄与した反面、モーターと選手の持ちペラがどのようにマッチングするかが複雑で推理が難しい』と廃止の理由について語っています。

つまり、持ちペラ制度によって競艇のレースの迫力は激しく、ファンにとっても楽しいものとなったが、その反面でペラの調整による影響が大きすぎて、モーターの勝率などの信憑性が低くなってしまうため予想が難しくなってしまうから、ということになります。

選手にとっても、競艇ファンにとってもメリットの多い持ちペラ制度だったため、強い反感を食うと思われた持ちペラ制度の廃止でしたが、意外と賛成の意見も多く、賛否両論の出来事となりました。

持ちペラ制度が廃止されたことによって選手はどうなったのか?詳しく解説

持ちペラ制度

次に、持ちペラ制度が廃止されたことにより、選手たちにはどのような影響がでたのかについて紹介していきます。

持ちペラ制度の廃止によって選手にどのような影響がでたのかについて気になる人は、ぜひチェックしてみてください。

公平性が保たれるようになった

持ちペラ制度が廃止されたことによって、ペラの調整によるレースへの影響がなくなりました。

全選手共通のモーターやペラを使うことによって、道具による有利不利がなくなるため、選手はみな実力と戦略で勝負しなくてはなりません。

そのため、A1級の選手も新人選手も同じ条件でレースが行なわれるため、ハンドル捌きなどの技術次第では新人選手が勝つことも十分に考えられます。

つまり、持ちペラ制度が廃止されたことによって、選手の公平性が保たれたということがいえます。

時間に余裕ができるようになった

持ちペラ制度が廃止されたことによって、選手たちは自分でペラの研究、準備をする必要がなくなりました。

上記で紹介した通り、ペラの研究と調整には莫大な時間を要するため、レース前後だけではなくオフの時間も使って研究を行なっていました。

それがなくなったことによって、選手はオフの時間を有意義に使えるようになり、十分な休息を取れる環境が整ったことになります。

もちろん、競艇選手の中には家庭を持った選手もおり、家族との時間を取れるようになったのも、持ちペラ制度が廃止されたことによるメリットといって良いでしょう。

『アウト屋』が勝てなくなった

持ちペラ制度の廃止では、恩恵を受けた選手ばかりではありません。

競艇には『アウト屋』と呼ばれる、大外のコースから一気にまくりをする戦法をとる選手たちが一定数存在しています。

そのアウト屋たちは、持ちペラの加工によってレースを優位に進めてきました。

持ちペラ制度が廃止されたことによって、アウト屋はペラの調整に頼れなくなり、勝ち星を重ねることが難しくなりました。

持ちペラ制度の時代にアウト屋として活躍していた選手たちは、成績を落としてしまう選手がいたり、別の戦法を取るようにスタイルを変えたりして、徐々にアウト屋と呼ばれる選手は衰退していきました。

持ちペラ制度の廃止は、アウト屋の選手たちにとっては良くない出来事だったということがいえるでしょう。

持ちペラ制度の廃止によって競艇ファンはどう思ったのか?詳しく解説

持ちペラ制度

最後に、持ちペラ制度の廃止によって競艇ファンの人たちはどのように感じ、どのような影響が出たのかについて解説します。

持ちペラ制度があった時代は、アウト屋などの豪快なレースを行なう選手も多く、レース自体に迫力があったため、迫力のある激しいレースが好きだった競艇ファンにとっては悲しいニュースとなったかもしれません。

一方で、協会が発表した廃止の理由にあったように、持ちペラ制度があったことによって予想が難しくなっていたのも事実です。

持ちペラ制度が廃止されたことによって、選手本来の実力とモーターの性能を見極めれば良いため、以前よりも予想の難易度は下がったという印象があります。

持ちペラ制度の廃止は、競艇選手にとってメリットでもありデメリットでもありましたが、競艇ファンにとっても同様、メリットだと感じる人もいればデメリットだと感じる人もいるでしょう。

まとめ

持ちペラ制度とはなにか、なぜ廃止になってしまったのか、持ちペラ制度の廃止によって選手やファンにはどのような影響が出たのかについて紹介しました。

持ちペラ制度の廃止には賛否両論ありますが、実は持ちペラ制度の復活を望む声もあるのです。

もし仮に持ちペラ制度が復活するようなことがあれば、また競艇界が盛り上がることに違いありません。

持ちペラ制度に興味があるという人は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

この記事の監修者
佐々木 雄介
競艇予想サイトNAVI 運営責任者【北村 功平】
1978年 2月11日生まれ。一橋大学卒業。大学時代から競艇にハマり、そのまま好きが高じて某スポーツ新聞社に入社。競艇をはじめ、競馬や競輪関連の記事を長らく担当。生粋の競艇好きで、休みの日もビールを片手に全国の競艇場に姿を表す。競艇を愛して22年、彼以上の競艇知識を持つ人間にはほとんど出会えない。競艇予想サイトNAVIでは全体監修を担う大黒柱。
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