周回展示とは、スタート展示を切った後に行われるもので、展示タイムと旋回の様子を確認するもので、レーサーがコースを2周回することです。
展示航走の周回展示とは何?
展示航走は競艇を予想する際の検討材料となるので、舟券を買う人は、必ず周回展示やスタート展示は確認しているので、他の観客との差をつけられないためにも、周回展示の見方をしっかり勉強しておくことをおすすめします。
展示航走は、なぜ行われるのか?
展示航走をする理由として、本番レースの直前にレースに出走する各レーサーが予想の参考やボートやモーターの調子を、舟券を予想する観客に見てもらうために、実施されているものです。その他にも、スタートタイミングが難しい競艇では、選手にとって本番レース直前にスタートの練習を行う効果があります。展示航走には、周回展示のほかにスタート展示もあります。
舟券を予想するお客さんの参考になるのはもちろん、レースに出走するレーサーにも練習になっている展示航走は、競艇では欠かせないものとも言えますね。
展示航走は2つ
上記でも出てきましたが、展示航走にはスタート展示と周回展示の2つがあります。その2つの目的や違いについて解説させていただきます。
スタート展示とは、競艇におけるピットアウトの出足やスタート時の進入コースを事前に舟券を、予想する観客に見てもらうために実施されているものです。
スタートタイミングが難しい競艇では、選手にとって本番レース直前にスタートの練習を行う効果も担っています。
周回展示とは、競艇の選手紹介を兼ねた試走で、展示タイム(2周目のバックストレッチのスタートライン延長線から第2ターンマークまでの150mのタイム)や旋回の様子を事前に舟券を予想する観客に見てもらうために実施されているものです。
スタート展示と周回展示の大きな違いは観客に見てもらうポイントです。スタート展示がスタート時の様子、周回展示が旋回の様子と簡潔に覚えると分かりやすくなります。
展示航走と流れ
レース前に展示航走は行われます。まず初めに、スタート展示が先に行われます(スタート展ではコースを争います)。コースが決まったら待機行動を行い、大時計が0秒に合わせてスタートをします。
そして次に周回展示が行われます。周回展示が終了したら展示航走は終了です。
周回展示での旋回の見方
6艇の中で動きの良かった艇をチェックするのが、周回展示の目的です。
初めにどんな艇が理想かというと、全速で入っていって、旋回半径を小さくターンマークを回り、すぐにスピードが乗るといった旋回している艇ですが、それを見極めるために、しっかりチェックしておきたい4つのポイントを下記に紹介します。
ただし、レーサーによってはクセがあるため、必ずしも絶対の基準とはいえないので、何度も競艇場へ足を運び、ポイントをおさえながら艇を見ることでに調子のいい艇が分かるようになっていくでしょう。
全速でターンに入っているか?
これは、逃げやまくり、差し、などといった戦法がうまく決められるのかの見極めの一つになります。
例えばですが、1コースの選手が全速でターンを決められた場合、高い確率で逃げが決まると予想がたてられます。逆に1コースの選手なのにターンが全速でないと、外側の選手にまくりを決められてしまう可能性が出てきます。
ターンが外側に流れていないか
ターンが外側になってしまうとその分走行距離も増え、不利になります。また、外側の選手から差しを決められたら状況は不利になります。なので、小さくターンマークを回っていることが理想なのです。
艇がばたついていないか
艇がバタついてしまうと安定した走りができなくなり、転覆する危険性が高まります。逆に、艇がバタついていないと重心も安定していて、美しく速い走りができると予想できます。
ターンの出口での加速具合はどうか
ターンの出口での加速が早いと、すぐにスピードに乗れるので、結果的にレースでの後半が有利になります。
かえって、ターン入口までは速かったものの、ターンの出口で加速が遅いと、逆転されてしまう可能性があります。この辺りの駆け引きを、見極めるのは非常に難しいところですね。
周回展示での展示タイムの見方
タイムが早ければ、直線で伸びる可能性が高い事になります。
そもそもボートの加速と言うのは、一言で言えばモーターの良し悪しによって決まります。そこで、モーターの良し悪しは、抽選で良いモーターを引いたのか、悪いモーターを引いたのか、または、選手自身の調整によってどう変化したのかによって決まります。
もし良いモーターで良い加速が得られれば、レースでターンマークを周った瞬間には若干遅れていたような艇が、2マークまでに並走状態まで持っていけるかも知れません。
反対に悪いモーターで、大した加速が得られなければ、せっかくイン逃げを決めてもターンマークの度に差を詰められ、最後の最後で逆転される予測も出来ます。
展示タイムのメリット
周回展示をネットで見てるにしても、現地で肉眼で見ているにても、トップスピードに達するまでの加速感を正確に把握するのはかなり熟練した目が必要です。
そこで役に立つのが展示タイムです。展示タイムと言うのは、バックストレッチのスタートライン延長線上から、2マークまでの150m区間の走破タイムを言います。
この展示タイムは数字で計測値を公表してくれるので、ベテランの競艇ファンでなくても容易に各艇のモーター出力の比較ができるのです。
展示タイムのデメリット
展示タイムは、バックストレッチのスタートライン延長線上から計測が開始されるので、ターンが終わってからの加速タイムではなく、どちらかと言えばトップスピードに達してからのタイムだと言えます。
なので、結局は目測で加速感を感じられるようになるまで周回展示をしっかり見るか、または競艇場に自分のストップウォッチなどを持って行って、独自に計測するかといった工夫が必要です。その日のコンディションはそれぞれ違います。波の高さや、風の強やによってタイムも変わる事でしょう。
周回展示での予想ポイント!
スタート展示を終えた選手は、1号艇から順番に周回展示に移ります。等間隔でホームストレッチに入ってきた選手は、第1ターンマーク→第2ターンマークと順次回ってレースコースを2周回します。
ここでチェックするのは、ターンにおけるボートの動きです。
ターンマークを外していないか、ターンマークで流れていないか、ターンマークでボートが暴れていないか。この3点についてボートの動きを観察してください。
展示航走の2周目では、6艇の艇間隔も観察してください。前に詰め、後ろを離している選手に高い評価をして予想すると良いと思います。
ターンでスピードが乗っており、ボートも暴れていないのが理想のターンです。
そういった周回展示をしている選手は、本番レースでも元気いっぱいの走りをしてくれます。
ボートの暴れについては、たまたま波があってバランスを崩したということもあるので、2個所のターンをチェックすることです。
ターンのたびにボートが暴れていれば、消極的なレースになってしまいます。
1着になる可能性は低いと判断出来ます。
展示タイム
周回展示の2周目バックで展示タイムの計測が行われます。
直線距離150mで、6秒50前後のタイムです。展示タイムは直前情報として公表されます。
遅いよりも早いに越したことはありません。しかし、展示タイムは直線でスピードが乗った状態のタイムなので、加速関係はタイムに反映されません。
ダッシュを選択している選手で展示タイムが良ければ、狙っても面白いでしょう。自分の見た目も良くて、展示タイムも良ければモーターが出ていると判断できます。
ただ、レースは直線勝負だけではありません。スタート、展開といった要素もあります。
展示では1着争いに加わることができるかどうかの判断材料にする程度にしておいて下さい。
1号艇でスタート展示で1コースに入り、1番人気で勝率も1位なら1着確率はかなり高くなります。
展示1番時計の1着率は25%くらいで、特別に参考になるような数字ではありません。しかし、コース別に展示タイムを調べてみると、参考になるデータもあります。
1コースについては50%を超える1着率があります。インの強いレース場ほど1コースの展示1番時計の1着率が高く、徳山、大村ボートのように70%近くの数字をマークするところもあります。
6コースの展示1番時計の1着率は5%以下なので、展示1番時計だからといって手を出さない方が賢明です。
1号艇が1周タイム1番時計なら1着軸信頼
ナイター場の若松では、展示航走の1周タイムを公表しています。レーザー光線で計測したものなので、タイム自体は信用できる値を出しています。
レースに関係した舟足を反映しているので、直線だけを計測した展示タイムよりも、より実戦的です。特に1号艇が1周時計で1番時計をマークしていれば、1着になる確率がグンと上がります。
桐生は独自計測のまわり足タイムを公表しています。半周、直線などのタイムで、これもまた1号艇が好時計をマークしていれば舟券に絡む率が高くなります。
他のレース場でも、展示タイムの各種タイムを公表するようになりました。直前のモーター動作を知る上で参考にしたいデータです。
4-3. 周回展示のテレビ画面は、消える位置をチェック
展示航走の解説では、乗り味、グリップなど聞き慣れない言葉が飛び交います。
それがどうしたと言いたくなります。難しくみるのが、プロと言わんばかりです。
でも、心配は無用です。展示航走でターン回りがスムーズに行ってる選手を見つけるのは簡単です。実況中継の画面で、ターンをした選手が画面から消える位置をチェックするのです。
1マークの場合、ターンで流れていない選手は、テレビ画面の下の方に消えます。ターンで流れる選手は、画面の上の方に消えていきます。下の方へ消える選手の方が良いに決まっているのです。
まとめ
競艇での周回展示の見方や、予想のポイントについて解説させていただきました。
これまで、展示航走でスタート走行の見方や予想のポイントに関しては知っていても、周回展示の重要性を知っている人は、そこまでは多くなかったのではないでしょうか?
周回展示では旋回や展示タイムなどの、予想に必要な要素が詰まっています。
これを機会に競艇の展示航走ではスタート展示だけでなく、周回展示もしっかりとチェックしていけると、予想的中率はさらに上がるでしょう!