インターネットで「競艇(ボートレース) 最強の法則」で検索すると、この法則を紹介しているWebサイトが多く見られます。
しかし、その多くは非常に曖昧で使えるものは見られません。
本当の競艇における最強の法則は「前づけレースのイン飛び」。
この最強の法則を、検証結果と一緒に分かりやすく教えます。
最強の法則という言葉自体そもそも曖昧すぎる
「最強の法則」という言葉は非常にあいまいで、人によって受け取り方の違いが出てきそうです。
インターネットで検索して出てきたWebサイトをいろいろと見てみましたが、それぞれのサイトごとで、かなり意味合いに違いが見られました。
「最強の法則」について書かれてているWebサイトを掘り下げてみると、結局は当たり前のこと。
下記は、インターネット上で見られる、最強の法則です。多くは以下の2パターンに当てはまりますので、内容をみてみましょう。
期待値とは「的中率×オッズ」のことで、的中率の計算は人によって変わるが、的中率の推測がうまい人ほど勝てる。
インに強い選手がいる場合や、企画レースや優勝戦などインが堅いレースを選択し、6~10点以内の買い目に抑える。
トリガミには注意する。
以上、見てみてどういった印象を持ちましたか?
- レースを見極めてプラスになるように買う
- インが堅いレースで買い目を押さえて買う
- トリガミにならないように気を付ける
言葉が難しかったり、表現がややこしかったりしますが、結局は本命党の当たり前のことのように聞こえませんか?
もちろん、どれも間違いではありませんけど、「最強の法則」の正解でもないように思います。
つまり、インターネット上にある「最強の法則」は「本命党の法則」程度のものであると認識しておいてください。
競艇最強の法則は「前づけレースのイン飛び」
この記事をご覧いただいている方は「最強の法則」に興味を持ち、競艇で勝ちたいと思っていることでしょう。もちろん、私もそのうちの一人です。
そして、ご覧いただいている方に紹介できるような、プラス収支への道筋を示せるもの「最強の法則」はないかといろいろと探し始めました。
しかも、インターネット上にあるようなわかりにくいものではなく、ある程度の規則性があり直観的でわかりやすい方法にこだわりました。
- ヒモ荒れ
- イン飛び
- 女子戦
- 3着付け
など、思いつくところをいろいろと模索していましたが、これがなかなか難しい。
集計しては振り出しに戻り、集計して振り出し……の繰り返し。
もう一度、いろいろなWebサイトの「最強の法則」を見返していたら、あることに気付きました。
そのあることとは、そのほとんどが「イン逃げ」であること。
もう少し付け加えると、「逃げが濃厚なイン逃げ」ということです。
例えば、このようなレースがあったとします。
1号艇:A1選手
2号艇:B1選手
3号艇:B1選手
4号艇:B1選手
5号艇:B1選手
6号艇:B1選手
細かなデータを省いていくと、「逃げが濃厚なイン逃げ」、つまり「最強の法則」にあてはまりそうなレースですよね。
ここから6点から10点に絞るわけですが、こういったレースはどれも配当が安いという最大の弱点があります。
しかも、2、3着の絞り込みがなかなか難しいですね。
的中率は極端に高く、配当が極端に安い。
ここがネックなのです。
そこで思ったことは、配当が期待できて的中率がそれなりにある買い目。
最初に検証したのは、「1号艇が格下選手のイン逃げ」でしたが、検証結果はマイナス収支。
的中率が下がり、平均配当が少し上がっただけの数字にとどまりました。
やはり、格下選手であってもイン逃げは回収率がそれなりにありますね。
私が考えているのは、配当が期待できる買い目。
そして、一発大穴ではないそれなりの的中率。
それが、競艇の最強の法則「前づけレースのイン飛び」。
配当が期待できる=インが飛んで荒れる要素あり
それなりの的中率=買い目を広げてカバー
こだわっていた「ある程度の規則性があり、わかりやすい」という部分も大丈夫かと思います。
イン屋が出走するレースの選定が重要
注目すべきは、「イン屋」と言われる特定の前づけ選手が出走するレースのみ舟券を買います。
その中でも「今村暢孝選手」と「西島義則選手」の2選手に絞ります。
この2選手に絞った理由は大きく2つ。
前づけ選手のなかでも色々な特徴を持つ選手がいます。
大外だけ前づけにいく選手や、深くなりすぎないよう取れるコースまで進入する選手。
この2選手の特徴は、どちらも2コースより内までコースを取りにいく選手です。
取れないこともまれにありますが、どれだけ深くなろうとも2コース以内を取りにいきます。
このことで進入が深くなり、インコースが逃げられない可能性が非常に高まりますね、
2コース以内まで進入にこだわる選手はほかにも存在します。
例えば「西田靖選手」や「江口晃生選手」ですね。
これらの選手と比較してみたところ、「西田靖選手」は基本B1選手なので、外の艇のまくりが人気する傾向にあり、配当妙味がありません。
「江口晃生選手」選手は、まくられ率が低く2連対率が高いので的中率と配当が期待できませんでした。
つまり、絞った2選手は、実力はあるが外の艇が1着にくる傾向が高く、配当に期待できるということです。
そして、この2選手が外枠(4号艇から6号艇)に入った場合に絞ります。
イン飛び(インが逃げない)のレースに期待するので、外枠からコースを取りにいき進入が深くなることが理想です。深くなればなるほど逃げる可能性は下がりますからね。
3コースの場合も考えましたが、外枠に比べると明らかにコース取りが緩く、進入も浅めでしたので外します。
買い方ですが、1着はセンター勢の2艇で固定します。
これらの前づけ選手が2コースまで入ると想定して、スタート展示で確認できた3コースと4コースの選手が対象です。
3号艇、4号艇ではありませんので注意してくださいね。
そして、2着と3着は全通りで流します。
法則に則った舟券の買い方
ぶれないようにこれまで紹介した内容を、この法則の条件とします。
・展示3コースと4コースの選手を1着固定にして2着、3着は全通りで流す
これだけです。
特別な計算や、風やスタートタイミング、イン逃げ率などのデータを見ることもありません。
わかりやすく買い目を表すと、「3コース・4コース-全通り-全通り」の40点ですね。
それでは、実際のレースで確認してみましょう。
こちらのレースは2024年3月11日に行われた大村12レース優勝戦です。
今村選手が6号艇で出走ですね。
それでは、スタート展示を見てみましょう。
想定通り今村選手が2コース進入。
1着固定は3コースと4コースですから、買い目は「23-全-全」の40点です。
それでは結果を見てみましょう。
3コースに入った2号艇四宮選手がスリット後伸びてまくりにいき、その展開を3号艇伊藤選手がまくり差す展開でした。
6号艇今村選手は道中追い上げて2着に入り、3連単41,670円の高配当という結果。
優勝戦、大村、勝ったのがB1選手ということで4万舟という最高の結果になりましたね。
買い目は40点ですから、各100円購入して37,670円のプラスです。
的中率・回収率を実践検証
ご紹介した法則の裏付けをとるため、検証を行いました。
検証期間は、2024年1月1日から6月30日までの半年間。
購入金額は各100円とし、フライングなどの返還レースは含みません。
総レース数:95レース
返還レース:2レース
対象レース:93レース
的中数 | 的中率 | 投資 | 回収 | 回収率 | 平均配当 |
---|---|---|---|---|---|
35レース | 37.6% | 372,000円 | 401,880円 | 108% | 11,482円 |
回収率108%ですから、数字の裏付けも取れました。
やはりそれなりの的中率を保ちながら、イン逃げでは取れないような平均配当がこの法則が成り立つ部分ですね。
ポイントは、2着、3着を全通りにすることで爆発力も持ち合わせているところです。
まくり展開は荒れやすい要素ですし、人気のない選手でも飛び込んでくる可能性が高いので、必ず抑える必要があると思います。
また、前づけ選手の外の選手の攻め展開を想定しており、カド受けになる前づけ選手は一見舟券から外してよさそうに見えますが、予想の逆を考えてください。誰もが考えるからオッズが安くなるのです。
腕もありますから、2着3着は全通りで流すようにしましょう。
期待値やインが堅いレースを狙う必勝法は最強の法則ではない理由
期待値1以上に賭け続けるのは非現実的
的中率の計算は人によって変わる時点で、期待値1のラインが大きく変わってしまいます。
的中率を求めるには、選手やモーターの情報から推測していくようですが、計算式は書かれていませんね。
期待値1はどのように導かれるのでしょうか?
計算式が書かれていないということは自分の感覚で推測していくことになりますから、いろいろと不確定すぎてまず使えないと思います。
また、期待値1以上というのはあくまでも1レースごとの話ですから、これがトータルでプラス収支になっていくという考えが成り立ちません。
的中率が高くないと難しく、的中率を高めるには見極めと推察力を高める必要があるというのは、結構ハードルが高く、運要素が多いという印象ですね。
見極める力がそこまでない方は競艇予想サイトを活用することで、的中率を上げると言う方法も一応あります。
利用してみるのも1つの手。
インが堅いレース狙いはオッズが低すぎて稼げない
イン鉄板レースで確実に的中することを前提として、安い部分に注意しながらプラス収支を積み上げていく方法ですが、競艇を普段やっている方ならわかると思います。
この方法が一番理屈としては正しいと思うのですが、プラス収支になることが非常に難しい。
その理由はオッズでしょうね。
まず、インがかなりの確率で逃げる予想が成り立っても、オッズは相当低いはずです。
そして、本命よりと少しのヒモ荒れを両立させて買う場合は、投資額も膨らみ配当も期待できません。
確実にプラス収支を目指していく意図ですが、もし外れた場合が大変です。
また、オッズの低いところを含めて買っていくわけですから、投資額が大きくならざるを得ないでしょう。
「投資額が大きくリターンが少ない」。これは、外れた場合のリカバリーが非常にきつくなります。
そもそも、逃げ率やほかの艇の数値を総合的に考えて、どこからがイン逃げ鉄板レースなのでしょうか。
このパターンは、ここの部分がとてもあいまいな印象ですね。
競艇最強の法則はあくまでも「勝つための道しるべ」
以上、私が提案する「競艇の最強の法則」でした。
もちろん、検証期間は短くサンプルも少ないので、まだまだ精度は低いかもしれません。
また、覚えておいていただきたいのは、多くの方がこの買い目で買い始めた場合は、勝ちが遠くなっていってしまいます。
なぜなら、オッズが下がることでこの買い目の魅力である「平均配当」が下がってきてしまうからです。
オッズは、当然ながら投票されればされるほど下がっていきますから、これはやむを得ないでしょう。
あくまでもこの法則は「勝ちへの道筋」を示しただけです。
だれもが同じような買い目になればうまみはなくなりますので、これをもとにして「オリジナルの法則や方法」を考えてみてください。
今以上に競艇を楽しめると思いますよ。