チルトとはボートにエンジン(モーター)を取り付ける角度のことで、競艇レースの行方を左右する重要な要素です。
特に「チルト3度」は最大値であり扱いが難しい反面、上手くハマれば豪快なレース展開を生むため、経験者から特別視されています。
この記事ではチルトの基礎知識から「チルト3度」の効果や使い手の特徴、さらに舟券予想への活かし方まで解説します。
チルトとは角度調整のこと

引用元:https://news.nifty.com/article/item/neta/12358-2682290/
「チルト」とは、モーターをボートに取り付ける際の角度調整のことです。
競艇ではモーター角度をレース前に調整でき、一般に-0.5度から+3.0度まで0.5度刻みで設定できます。
なお、チルト角度はボートの挙動に大きな影響を与えます。
基準となる1.0度ではプロペラが水面に対して直角ですが、1.0度より角度が小さい(マイナス方向に下げる)とプロペラが下向きになり、水を深くかくため出足が速くなります。
逆に1.0度より大きく(プラス方向に上げる)とプロペラは上向きになり、出足は遅くなるものの伸びが良くなります。
つまり、チルト角度を下げるとボートの安定性とターンのしやすさが増し、上げると直線でのスピード重視の調整になるわけです。
この特性を利用して、選手は自分の戦術やコース取りに合った調整を行っています。
チルト角度の違いによるレースへの影響
わずかな角度の違いがレース結果に直結するのが競艇の奥深さです。
チルトを下げたボート(-0.5度や0度)は水面に接する船底の面積が大きくなるため安定感が増し、スタートからターンまで失速しにくい特性があります。
インコースの選手や道中の競り合いを意識する選手は、安定重視のセッティングを選ぶことが多く、-0.5度~0.0度が主流になっています。
一方、チルトを上げたボート(+0.5度以上)は直線での伸びが良くなり、トップスピードで他艇を追い抜く伸び型の足を作れます。
しかし代償として出足や旋回時の安定性が落ちるため、ターンで膨らみやすくなりコーナーワークが難しくなります。
例えばチルトを+0.5~+1.5度程度に上げるとまくりを狙うための直線力が強化されますが、スタートで後手を踏むリスクも伴います。
そのためチルトを高めに取った選手には要警戒です。
チルト角度に関するルールと制限
基本的にチルト角度は-0.5度から+3.0度まで選手の自由に調整可能ですが、競艇場によって使用できる上限角度に制限があります。
多くのレース場では最大3.0度まで許可されていますが、一部の水面特性が難しい競艇場では安全上の理由からチルト3.0度が禁止されています。
代表的な例として、以下のような場では+2.0度までしか上げられません。
- 桐生(群馬)
- 戸田(埼玉)
- 江戸川(東京)
- 住之江(大阪)
- 徳山(山口)
- 若松(福岡)
- 福岡(福岡)
- 大村(長崎)
チルト3度に挑む選手の心理と戦略
どんなときに選手は、あえて「チルト3度勝負」に出るのでしょうか?
最大の狙いは「一発逆転」にあります。特に 大外コース(6コース) など不利な枠番を引いた場合や、エンジン状態が悪くパワー不足に悩む場合、選手は思い切ってチルトを跳ね上げ、直線勝負に賭けることがあります。
これは「スタートで後手に回っても伸びで捲ってやる」という捨て身の戦法です。
裏を返せば、-0.5度~0度が主流の中でチルト3度にしてくる選手は、何かしら勝負に出る理由や覚悟があると読み取れます。。
もっとも、チルト3度を使いこなすには高度な技術と度胸が必要です。
並の選手には真似できないため、チルト3度に挑む選手は一部の熟練者やクセ者に限られます。
「チルト3度」が生むビッグチャンスと波乱
普段は本命サイドで安定しているレースでも、チルト3度の“大穴メーカー”がいると展開が大きく動く可能性があるのです。
実際、そのようなレースでは高配当が飛び出すケースも珍しくありません。
したがって予想する際は「チルト3度持ちがいる=荒れるかも」と推測することが重要です。
もちろん毎回波乱になるわけではありませんが、少なくともオッズや展開を見直すきっかけにはなるでしょう。
「チルト3度」のメリット
チルト+3.0度のメリットは、何と言っても直線の破壊力。
エンジンパワーを最大限に活かしてスリット後の二の足やバックストレッチで他艇をグイグイ引き離すことができます。
実際、あるトップ選手は「チルト3度は宇宙服を着ているようなもの」と例えています。
それほど通常のチルトとは次元が違う乗り味になり、ハマれば圧倒的な伸び脚を発揮できるのです。
しかし反面、扱いを誤れば全く勝負にならないという諸刃の剣になっています。
「チルト3度」のデメリット
チルト3度のデメリットは、出足や旋回性能を大きく犠牲にする点にあります。
スタートで加速がつきにくく、特に他艇の引き波がある中でのターンは極めて難しいため、一度でも競り合いになるとまず勝ち残れません。
チルト3度で挑むレースでは「イン逃げ」のように、最初からトップを奪いそのまま押し切る展開以外では上位に残るのが厳しいのです。
この特徴から、「チルト3度の艇がいるレースは1着になるか、それ以外は着外になるか」とよく言われます。
予想でも、チルト3度を選択した選手を舟券に入れる場合は頭(1着固定)で狙うのがおすすめ。
2〜3着狙いの舟券に組み込んでも、展開次第では大敗して圏外というケースが多いためです。
チルト3度で活躍した選手とレースの実例紹介
伝説のアウト屋!阿波勝哉選手の「チルト3度」伝説
「チルト3度」と聞いて古参ファンが真っ先に思い浮かべるのが、かつて”ミスターチルト3度”と称された阿波勝哉(あわ・かつや)選手でしょう。
阿波選手は、常にチルト3度を貫く異色の戦法で人気を博した伝説的存在です。
持ちペラ制度(選手が自前のプロペラを使えた制度)時代には、自ら進んで大外(6コース)に引っ下がり、エンジンを伸び型に整備して豪快なまくりを連発する生粋のアウト屋でした。
その男気あふれるレースぶりに魅了されたファンも多く、「阿波が出走するから舟券を買う」とまで言わせる熱狂的ファンを生んだほどです。
例えば「6コースから9連勝」という、前人未到の記録を打ち立てたこともあります。
「Mr.チルト3度」菅章哉選手の現在の戦法
現役レーサーでチルト3度と言えば、徳島支部の菅章哉(すが・ふみや)選手を外すことはできません。
菅選手は阿波選手に憧れて6コース戦法を研究したとも言われ、まさに第二のミスターチルト3度といえる存在です。
ただしそのスタイルは阿波選手と少し異なり、状況に応じて柔軟なのが特徴です。
大外にこだわるわけではなく、インコースを手にすればきっちり逃げて勝つオールラウンダーな面も持ち合わせています。
しかしファンが注目するのは、やはり準優勝戦や優勝戦といった大舞台で彼が外枠を引いたとき。ここ一番でチルト3度に跳ね上げて見せる渾身のまくり一撃は、何度もビッグレースを荒らしてきました。
事実、菅選手が6コースから豪快にまくり差しを決めて優勝した例もあり、まさに“持っている”レーサーです。
女性レーサーの快進撃:堀之内紀代子選手の大胆策
チルト3度戦法は男性選手だけのものではありません。
女子レーサーでもこの戦法に挑み、大成功を収めた選手がいます。
その代表格が岡山支部の堀之内紀代子(ほりのうち・きよこ)選手です。
堀之内選手は2022年前後から意欲的に高チルトを取り入れ始め、従来は目立たなかったアウトコースからのまくりで一気に台頭してきました。
実際、堀之内選手はチルト3度を武器に勝率を大幅アップさせ、一時は女子戦で無双状態となったほどです。
各地の女子戦でチルト3度を駆使し何度もまくり勝ちを収めていますが、最近では相手に警戒されることも増え、状況を見てチルト2度前後に抑えるレースも出てきています。
それでもここぞという場面で大胆なチルト3度策を繰り出す堀之内選手のレースはファン必見で、今や「女子のチルト巧者」として定着しました。彼女の成功に刺激を受け、後輩の女子選手が高チルトに挑戦する動きも出てきており、今後ますます目が離せません。
チルト情報の調べ方と舟券予想への活かし方
レース直前のチルト情報を確認する方法
予想にチルトを取り入れるためには、まず各選手が何度に設定しているかを知る必要があります。
チルト角度はレース直前の展示航走(スタート展示・周回展示)の際に公開される直前情報で確認可能です。具体的には、競艇場の大型モニターや公式サイトの直前情報ページに「チルト○度」と全選手分が表示されます。
インターネットやスマホでボートレース公式のライブ中継や情報ページを見ると、展示タイムやチルト角度、交換部品情報などが一覧できるので便利です。
場外発売所や場内にいる場合は、直前情報の掲示板や大型スクリーンに注目しましょう。
初心者の方はつい展示タイムや選手コメントに目が行きがちですが、チルト欄にも忘れず注目してください。。
チルト情報を予想に活かすコツ
ポイントは大きく2個あります。
ひとつは、高チルトの選手の意図を読むことです。+0.5度以上にしている選手は攻めの姿勢が強く、特に外枠でチルトを跳ねているまくり一撃狙いと捉えられます。
例えば「◯号艇がチルト1.5度だから、スタート踏み込んでまくってくるかも。そうなるとインの△号艇は抵抗しきれず潰されるかも…」というように、高チルト選手が攻めた場合を想定し、それに沿った舟券(高配当狙いのフォーメーション等)を用意するのです。
もうひとつは、高チルト選手が不発に終わった場合も考えること。
まくりが決まらず道中競り合いになると、チルト3度の選手は述べたように大抵後退してしまいます。そのため高チルト=勝つか大敗かという極端な結果になりやすいのです。
この特性を踏まえ、舟券戦術としては「高チルト艇は1着固定か思い切って無印(買わない)にする」という割り切りが有効です。
実際、予想巧者の中には「チルト3度は来たらラッキー程度、来ない前提で他を手厚く買う」という方もいます。それくらい腹を括って対応しないと、高チルトに振り回されて中途半端な買い目になりがちだからです。
逆に言えば、こちらも腹を括って高チルトを味方につければ大穴的中も狙えるので、それこそ競艇の醍醐味ともいえるでしょう。
チルト以外の要素との合わせ技で精度アップ
さらに予想精度を高めるには、他のファクターも組み合わせて考えることが重要です。
例えばスタート展示の動きや選手コメントで「伸びがついている」「出足がないが伸びはいい」といった内容があれば、チルト調整とも関連している可能性があります。
高チルト+伸び型のコメントであれば「やはり狙ってるな」と裏付けになりますし、逆にチルトは跳ねていないのに「伸び型」と言っている場合はプロペラ調整で伸びをつけているのかもしれません。
このように総合的な視点で情報を捉えると、より的確な作戦が立てられるでしょう。
また、当日の風や波の状況も考慮できれば理想的です。
波が高かったり荒れ水面の場合、ただでさえ不安定なチルト3度はさらにリスクが増すため、よほどのことがない限り選手も避けますし、挑んでも成功率は下がります。
反対に穏やかな水面であれば高チルト決行のチャンスも高まります。このような気象条件とチルトの相性も頭に入れておくと、「今日は〇〇水面だからワンチャンあるぞ」といった読みが当たることもあるでしょう。
まとめ:チルトを知れば競艇はもっと面白い!有料予想サイトの活用も一案
チルト角度はボートの出足や伸び足を左右する重要なセッティングで、ほんの少しの違いが勝敗を分けることがあります。
中でもチルト3度はハイリスク・ハイリターンな戦法で、使いこなす選手は限られますが、一撃必殺の魅力があります。
初心者の方もチルトに注目することで、選手の意図を読み取ったり思わぬ高配当を手にしたりするチャンスが広がるでしょう。
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舟券 | 3連単コロガシ |
的中プラン | ゴールドプラン |
的中金額 | 698,400円 |
2/2までの総的中率 | 90.6% |